アナログ技術は不変?ということ
弊社のモジュール製品(例えばVCOシリーズや超低歪み測定モジュール)の根幹技術は1987年迄には完成し商品化されています。
VCOと同じ抵抗可変素子を用いたVCFのシリーズも同年に発表されました。何と40年近くも前のことです!
超低歪み測定のモジュールが完成していたので高性能ひずみ測定器の開発はそれ程苦労は無く1991年にHDM-1(旧製品)<89E6919C3030312E746966>として発表されました。比較的最近になって中川氏が紹介下さったHDM-1というのは正確には「HD-1」という試作機で不用になってお譲りしたものです。ヘッドシェル内にMC用アンプを搭載したヘッドアンプシステムSATELLITEができました。
この超低歪み測定器の技術を活かしアマチュア向けに開発されたのがUA-1S(1993年発売)、セミオートレベル化したUA-2S(1997年頃、こちらは現行商品!)という流れになります。これらの機器は既に充実していたモジュール製品技術を活かし「完全に調整済みのモジュール」を搭載することで、基板としての調整をごく簡略化し、製品としての信頼性も高めようという発想です。このため、性能&機能の割には基板上のパーツ点数は驚く程少ないです。(モジュールが6個植わっています。あとはロータリーSWとリレーが目立つ! 中央のROMで測定モードに合わせて、すべてのリレー&アナログSWのコントロールを行っています)

UA-1S基板(-2Sのメイン基板)
「アナログ技術は不変?」というのはその後、数十年も多少回路の定数、使用ICの変更はあるものの当初開発された回路自体は殆ど変えていません。(というより変更の必要は殆ど無い!というレベルに達していました。当時開発されたモジュール製品は現在も殆どは現行製品として生き残っています。「アナログ製品の不変性」といえるでしょうか)
次回から弊社製品の技術面での解説を展開していく予定です。
製品の取説も古いものが多く、かなりの訂正が必要ですが昔のワープロやMS-DOSパソコンで作成されたものも有って、「修正は困難!」というのが現実です。そこで元の取説に修正を加えるより、「補足版」といったカタチで最新情報をプラスさせて頂きます。
(具体的には、UA-1、2Sに採用された低歪み発振器モジュールFXO-1についての解説等、順次展開していく予定です)