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お知らせ

UA-2S、-3Sのメンテに関して

両機とも長くご愛用頂き誠にありがとうございます。
先ずは一番簡単なメンテから入ります。

①(とはいえ)簡単なようで意外と分かりにくいメーターの機械的0調整
電源を切った時、あるいは電圧計の最大レンジで入力をショートした状態で指示を0に合わせる。
➡これは何れもNGです。通電するとメーターアンプのオフセット電圧で僅かに針が振れることがあります。また、一般的にノイズの残留分があるので入力をショートしても僅かに針は振れます。
➡そこで、次の合わせ方を推奨します。まず指針をフルスケール(0dB)に合わせてから入力を20dB落として正確に-20dBを指すように調整。→0dBと-20dBの指示を確認で微調整。これが一番正確で&明解な調整方法です。この方法はアナログメーターを使っている機器一般に当てはまります。
  
②UA-2S、-3S両機で多用しているロータリースイッチ(SRRNタイプ)に関して
アルプス社としては「密閉型&高信頼性の自信作」ですが、抵抗体&接点が小さい為に長期の使用では接触抵抗が増えやすい欠点があります。(分解して分かることですが抵抗体の摩耗を減らすためか接点圧が小さいのも原因のひとつでしょう)一般的な信号切替えでは問題が無くても、このSWを通すことで歪みが増えることがあります。UA-3Sでは問題になることは殆ど有りません使用頻度が高い-2Sでは症状として現われることがあります。もし、こういった症状が現われた時は繰返し(怪しい)SWを回してみて下さい。弊社も最初は接点の摩耗を心配していましたが、前述のように接点圧が小さくその心配は無用のようです。本SWに関しては、なかなかセルフクリーニングが効きにくく100~200回、回しても全く問題ありません。使用環境にもよりますが抵抗体表面に出来る酸化膜等は硬く手強いので数回程度、回すことではまず落とせません。

SRRNスイッチの分解写真。次第にスジの部分の接触抵抗が上がってくるようです

☆参考までにUA-2Sで歪み率に関係するCR素子を直接切替えているロータリーSWは以下の通りです。
◎発振周波数レンジ切替、発振周波数切替、出力ATT、歪み率計入力レベル切替え
…この4点で他はリレーでの切替えになります。この為、歪み率が安定しない場合は、先ずは上の4つのスイッチを繰返し回していただくと解消出来る場合が多いです。残りの2個のロータリーSWと波形切替えトグルSWはリレーのコントロール用です。リレーに関しては接点が傷んで来るとオンオフを繰り返してもロータリーのようには接触抵抗は改善されにくいようです。
じわじわ歪み率が変り前述の4個のロータリーを回しても症状が改善されない時はリレーの劣化の可能性が高くなります。
この症状が頻繁に出るようになったら弊社にご相談ください。

③入出力BNCコネクターについて
BNCコネクターは「繋ぎやすく抜けにくい」ということで計測器用コネクターのスタンダードになっていますが、実は超低歪み測定の現場ではトラブルが非常に多いコネクターです。とくにオスメス共、ホットピンの状態が良くないと歪み率が悪く出るケースが多くなります。ケーブル側ホットピンのメンテは細い綿棒で磨く等で簡単ですが機体側のホットピンの整備はかなり難しいです。具体的には目の細かい#2000程度のWA(白アルミナ粉)を少し水で溶いてペースト状にしてホットピンに付けて抜き挿しすると効果的です。WAは僅かに残っても問題無いですが、湿らせた筆で粉を綺麗に落とした方が安心です。その後、合成スクワラン油等の接点オイルを僅かに塗っておくと酸化防止になります。ホットピンが拡がって接触不良が出やすい場合は軽度の場合カッター、針の先などで内側に戻してあげれば暫く使えることもありますが、かなり拡がってしまったらコネクター自体を交換するしかありません。
最近は中国製の「粗悪な」と言うより「極悪な」BNCケーブルが出回っていますので「厳重注意!」が必要です。
右側のケーブルを無理して挿されると一発で機体側のコネクターが損傷して使えなくなります。弊社の器械も何台かこの被害を受けています (>_<)
「BNCコネクターは超低歪み計測には向いていない」ということで、一部機器にはRCAコネクターを使っています。こちらの方がホット、アース側ともメンテが簡単で歪みに関しても障害が出にくいです。

④プローブとミノムシ・クリップケーブルの使い分け
ついでにこちらにも触れておきます。普段、プローブケーブルを使われている方は、歪みやノイズ測定でもプローブを使われることが多いと思います。但しクリップケーブルと比べ値が悪く出るケースがよく有ります。何か「想定より悪い!」と感じた場合はクリップケーブルで測り直してみてください。かなり違う値が出ることがあります。(これは単に内蔵抵抗からのノイズだけでは無くSWの影響、周波数特性等も絡んでいるようです)

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